どうも、元不動産営業マンのhiroshiです。
家が欲しいと思って、いろいろ調べて、内覧して、いざ購入しようとしたときに、住宅ローンの審査が通らなくて購入を断念、なんて悲劇を何度も見てきました。
住宅ローンを組めなかったら、家は購入できないどころか、実は家族との不協和音の原因にもなりかねない事実が発覚する恐れもあります。
まあ、何にしても住宅ローンの審査が通らない原因を知っておけば、こんな最悪な事態は回避出来るかもしれませんよね。
ということで、銀行マンやフラット35の取扱店から聞いた、住宅ローンが組めない3大要因をここで紹介します。
それと、実はいろいろ問題があっても住宅ローンの審査を通してしまう裏技もあるのですが・・・、少しだけ紹介します。
住宅ローンが組めない3大原因
結論から言うと、原因は
の3つです。
逆に言えば、住宅ローンを貸し付ける金融機関側はこれしか見ていないということでもあります。
では、この3つの詳細と具体例を紹介します。
①返済比率オーバー
最も多いのがこれで、その原因は2つです。
・自動車など他のローンを組んでいて、返済比率を圧迫していること
詳しく説明する前に、返済比率について説明します。
返済比率というのは、収入(給与・年収)に対して返済が占める割合のことです。
これは金融機関ごとに決まっているので、この返済比率が引っかかっているのならば、違う金融機関にもっていけば、審査に通る可能性もあります。
この返済比率を計算するときに必要になってくるのは審査金利という、これも変動金利で借りる場合は金融機関ごとに決められている審査の時に用いる仮の金利です。
固定金利の場合は、その商品の金利で計算されることが多いようです。
まあ、具体例があった方が分かりやすいですね。
【例①】住宅ローン審査
「年収400万円以上、返済比率35%、審査金利3.5%、35年が組める年齢」の場合。
400万円の35%⇒140万円
これを月額に直すと約12万6千円です。
つまり、この人の場合だと、月に12万6千円までの返済なら借りられますよということになります。これを3.5%の金利で35年で借り入れ可能金額は3000万円ちょっとです。
もちろん、年齢などの条件が変ってくれば、この借りられる金額は変わってきます。
他に借り入れが無いならば、借入額を減らして返済比率に収まるようにすればいいので、方法はいくつかあります。
・頭金を入れて、借入額を減らす。
・債務者を増やす。
金融機関に相談すれば、もっとあるかもしれませんが、私が経験した中ではこの3つです。
まあ、大体こういう時は、条件付きという形で審査は通ります。
問題は、他に借り入れがある場合です。
例えば、多いのが自動車ローンです。
自動車ローンは、住宅ローンに比べると借入額は10分の1くらいで、審査も通りやすいので、気軽に借りてしまう人が多いです。
ただし、自動車ローンの場合、返済期間は最長で15年(だったかな?)なので、短期間で返済しなければいけないのです。
【例②】自動車ローン
借入額300万円を金利3.5%の10年ローンの場合、月々の返済額は約3万円です。
※すでに借りているので、実際には月々返済している額で計算しますので、あくまで例です。
この分を上の【例①】の場合で考えると、単純に3万円を引くので、月々9万6千円の返済しかできないことになります。
計算すると借り入れ可能額は2300万円位まで下がります。
実際に自動車ローンで借り入れている額は300万円ですが、返済期間が短いので、この状態で住宅ローを借りようとすると700万円以上借入可能額は減ってしまいます。
ただし、この場合もこの自動車ローンを完済できれば、返済比率は新たに借りる住宅ローンだけになるので、借りることが【例①】の金額ならば借り入れ可能なり、審査に通る可能性は高いです。
残債が少なければ一括で返済するとか、とにかく自動車ローンの支払いが終わればいいので、可能性はあります。
多重債務者の場合は、多分無理です。
特に、カードローンで借りている場合は金利も高いので、条件で一括返済が求められるケースが多いです。
しかし、そもそもカードローンでお金を借りる人というのは、お金にルーズな人が多いので、一括返済する余力がなく、住宅ローンは借りられない場合が多いです。
②仕事(収入の安定性)の問題
勤続3年以上のサラリーマンで返済比率がハマれば、ほぼ問題はありません。
問題なのは新卒1年目だったり、勤続年数が少ない場合、自営業や個人事業主などの場合です。
これは、単純に支払い能力の問題で、公務員や上場企業などの大手企業に勤めていたりすると、勤続1年未満でも、半年分の給与明細でOKだったこともあります。
それでも、新卒の場合は借入の返済経験が少ないので厳しいですが・・・。
なので、クレジットカードを大学生のころから作っておくと良いというのも、銀行マンから聞いた事があります。
自営業や個人事業主はダメではないのですが、取り扱っていない金融機関もあるくらい、支払い能力には信用が無いのです。
なぜなら、確定申告書を見ただけでは、詳しい経営状況が分からないからなんです。
これまでは売り上げ好調で、プラス益だったとしても、来年どうなるか全然信用できませんよね。
また、税金対策で経費にできるものはすべて経費で落とし、利益を圧縮している場合もあります。
その場合、売り上げはあっても利益がないと判断されると、担当者の段階で弾かれ、審査すらしません。
だから、自営業や個人事業主は門前払いが多いです。
芸能人やYouTuberなども実はこの部類に入ります。
これらの有名人は例えば、事務所に所属して、事務所から毎月決まった報酬を得て活動しているならば、サラリーマンとほぼ同じなので、金融機関側も融資してくれる可能性があります。
また、銀行マン曰く、毎月給与が変動する職業の人で重要なのは、固定給と歩合給の割合だそうです。
固定給が多ければ多いほど審査は通りやすく、吉本興業のように収入のほとんどが歩合給のような事務所は住宅ローンが難しい場合が多いそうです。
つまり、固定給の割合が高い事務所は、住宅ローンが通りやすいということです。
それでも、金融機関は過去2年~3年くらいの実績を見てくれるところもあるので、金融機関選びは重要です。
中には自営業などの個人事業主に強い金融機関もあるので、そういう所を利用するとか、工夫が必要です。
因みに、NHKアナウンサーなどのNHK職員は準公務員で、しかも平均年収1000万円を超える高給取りなので、返済比率がハマれば問題ないです。
正直、芸能人やYouTuberに関しては経験がないので、やってみないとわからないというのが本音です。
しかし、金融機関の担当者ベースでよく相談してから、審査にかけるかどうか判断して、審査にかける金融機関はなるべく絞った方が良いです。
何度も審査すると、その都度「個人信用情報」にアクセスすることになり、同じ調査機関を利用している金融機関は多いので、審査に悪影響がある可能性があります。
③過去に返済事故がある
所謂、ブラックリストに載っている場合です。
金融機関は「個人信用情報」というものを集めている機関に、調査を依頼するのですが、そこで返済事故が見つかると、確実にダメです。
返済事故というのは、返済が遅れたりすることです。
もちろん、踏み倒していると確実に無理です。
ただ、情報を載せられる期間が決まっているようなので、例えば10年経ったら消えるというのがあるようです。
もちろん、その途中で返済事故が再度あれば、新たな情報として記載されるので、またそこから10年とか5年とかなんだと思います。
詳細は分かりませんが、銀行マンの話では、そういうものらしいです。
それと、返済途中で債務整理をした場合でも、闇金業者などの場合、報復として信用情報に傷を残したりしますので、債務整理は注意が必要です。
完済した後に、過払い金を請求するならば大丈夫だと思いますが・・・。
それと、自己破産していると何年かは確実に住宅ローンは組めません。
理由はわざわざここで紹介しなくても分かると思いますが、自己破産したということは少なくともいくらかの借り入れを踏み倒したということなので、当然ブラックリストに載りますよね。
返済事故の実例
返済事故でいちばん多かったのは、実は携帯電話の滞納と言われています。
一昔前、携帯料金を携帯会社が送ってくる払い込み用紙で払っていた、という人もいたと思います。
結構忘れがちではありませんでしたか?
払っていなくて、電話止められた経験ありませんか?
「電話料金だから関係ないでしょ?」と思うかもしれませんが、ここが落とし穴です。
携帯電話の本体って結構高いので、皆さん分割で購入していませんでしたか?
少し前までありましたよね。
本体代金実質0円とかで、分割払いの金額より少し多めの割引をして、実質的に本体代金が0円になる仕組みです。
実はこれ、当時(今もですが)の販売代理店の人たちは、しっかりと説明していないんですよね。
と言うように、説明すべきなんですが、未だにやっていないですね。
契約書のどこかには書いてあると思いますが、そこまでちゃんと説明しませんよね。
こういうのはすべて2年とかの分割で支払っていることになっているので、これも借り入れに含まれます。
つまり、この携帯代金分の分割払いが終わらない段階で、携帯電話料金を滞納した場合、返済事故になります。
また、クレジットカードの引き落としができなかった場合も、返済事故になる可能性がありますので、気を付けましょう。
ローンの中で住宅ローン審査が一番厳しい理由
貸し付ける金額が大きいことが最大の理由です。
それと、千葉の某銀行営業マンが言うには、この超低金利時代で、住宅ローンはあまり商品としての価値が薄いという話です。
つまり、1%前後くらいの金利では利益が薄いということです。
なので、銀行としては他でも借りてほしいので、必ず金利優遇処置をする代わりに、カードローンの申し込みをセットにしています。
それでも、住宅ローンは取り扱わなければならないので、必然的に厳しくなります。
金利が高かった時代や、外資規制が厳しかった時代は貸し渋るというようなことは無かったようです。
日本が超低金利になった理由
最近知りましたが、銀行の平成の大合併が起こった理由が、この外資規制の緩和だったようです。
これも、当時の日本の総理大臣がアメリカに迫られて行った政策なんですが、日本企業の株式を海外企業や海外投資家が買えるようにしたらしいです。
それまで日本企業の株のほとんどは日本の銀行が買っていて、その配当で潤っていた部分もありました。
それで、預金者に渡す金利も高かったわけです。
定期預金で10%とかありましたよね。
しかし、外資規制の緩和で株式を外資に盗られ、日本の銀行は軒並み危機的状態になり、倒産や合併をしたという顛末だったらしいです。
しかも、日本企業側も外資が入ったので、その人たちの言うことを聞かなければいけなくなり、利益重視になり、人員整理などがどんどん行われ、日本企業の体力も減り続けていったわけです。
因みにこれは参政党の神谷宗幣さんが言っていたことなので、本当のことかどうかは定かではありませんが、結果論で言うと当たっているかもしれません。
その結果、デフレを招き、さらには現在はウクライナの戦争や円安の影響もあり、日本はスタグフレーションに突入しています。
因みに、デフレ(デフレーション)は物の価値が下がり、貨幣価値が上がることです。
デフレになると物が売れずに景気後退します。
対義語はインフレ(インフレーション)です。
本来インフレが起これば、自然と給与も上がるので、景気後退は止まるはずなんですが、景気後退とインフレが同時に起こるのがスタグフレーションです。
スタグフレーションで何が起こるかと言うと、景気後退つまり不景気なので、賃金・給与は上がりません。
でも、物価は上がるので、さらに物が売れない状態になり、最終的に経済が破綻します。
つまり、日本経済はいま、自民党の失策続きのせいで、破綻寸前です。
住宅ローンを組めるようにできる裏技
あります。
属性のいい人(収入が高いサラリーマン)ならば、やりようは結構あります。
正攻法はこれまで紹介した住宅ローン審査が通らない3大原因を排除することです。
この3大原因でいちばん致命的なのは③の返済事故です。
本来これはどうすることもできないはずなんです。
ただ、不動産営業マン同士の噂レベルですが、返済事故もどうにかできるという人がいるらしいです。
ただ、この話が本当であれば、違法行為をしている可能性が高いので、あまり関わらない方が良いかも知れません。
少し具体的な話をすると、依頼人は個人信用情報に返済事故の情報が載っているので、審査の時だけその情報を一瞬だけ消すという方法らしいです。
なので、銀行がよくやる住宅ローン事前審査というのは出来ないそうです。
事前審査の無いフラット35なら別に問題ないと思うのですが、近年の日本の銀行は事前審査が通っていることを本審査の条件にしている銀行も多く、すべての金融機関で出来るわけでは無いというのです。
ごく一部の金融機関のみです。
もちろん、これは(逮捕・起訴される)リスクを伴うので、依頼金額は相当高いそうです。
あくまで噂レベルです。
実際の銀行名なども聞いていますが、その銀行員がやっているわけではなさそうなので、その銀行が使いやすいというだけの話だと思われますので、実名は絶対に出せません。
住宅ローンが組めない理由、審査が通らない3大原因!【不動産】まとめ
原因は「返済比率」「仕事(収入の安定性)」「返済事故」の3つです。
返済比率に関しては、物件を変えたり、頭金を増やしたりすれば、どうにかできる場合もあり、それほど深刻ではないです。
問題は仕事と返済事故です。
これらはすぐには変えることができないので、家を買いたい場合は計画的にお金と向き合っていなければいけないということです。
雇用形態を問わず、勤続年数が3年以上あれば、例えフリーターでも何かしらの住宅ローン(可能性が一番高いのはフラット35)が引っかかると思うので、頑張ってください。
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